父の一周忌に思う「住職はこれで良いのか?」

先日、浄土真宗の御門徒の方からお聞きしたことです。

 

お父様を亡くされ、浄土真宗とご縁があったので、葬式やお墓のことなど、お世話になったそうです。

 

ところが、お父様の一周忌で、今の住職とぶつかったというのです。

次のような内容でした。

 

* * *

 

先日、父の一周忌法要を執り行いました。
亡くなった先代のご住職は、法話に熱心な方でしたから、法要では何かお話を聞かせていただけるものと思っておりました。


ところが、今のご住職(跡取り息子)の言動にはビックリでした。

みんなでお経を読んだのですが、ご住職が言うには、

「お経の意味なんて分かる必要はない」とのこと。
 
そうは言われても、私も意味を知りたいものですから、

「どんなお経なんですか?」

と聞いてみると、適当な感じで、
「前向きに生きていこう、みたいな内容です」

と言われます。

 

続けて、
「お経は慣れです。読めればそれでいいんです。意味はわかる必要はありません」

と強調するので、それ以上は何も言いませんでした。


私の態度に何を思ったか、ご住職は
「だいたいねぇ、霊魂なんてものは存在しないんですよ」

と話し出しました。

 

「死んだらそれで終わり!」

と言うのです。

 

父の一周忌にそんなことを言われたものですから、

「それでは、いったい何に対してお経をあげているんですか?」

と質問すると、ご住職は、

「そんなの、家族なんですから供養してあげたいってことで、あげてるんでしょ?

 気持ちの問題ですから、それでいいんじゃないですか?」

 

あまりに悲しくなる回答に、続けてご住職は言われました。

「あのね、死んだらすぐに仏様になるのが浄土真宗なんですよ」

 

さっきのご住職の言葉に矛盾を感じたので、

「死んだら終わりと先ほど言われましたが、死んだら何が仏様になるのでしょう?」

とたずねると、

「魂ですよ」

とご住職は答えました。

 

「霊魂なんてない」と言っていたことと矛盾を感じたので、それについても

「霊魂と魂は、いったいどこが違うんですか?」
と聞いてみました。


すると、ご住職は面倒くさそうに

「あなた、何て言って欲しいんですか?どういえば納得するの?」

とぶっきらぼうに言ってきました。


「先ほど、ご住職さんのおっしゃったことで、もっと詳しく教えて頂きたいと思って質問しているだけです」

と答えるとご住職は黙ってしまいました。

 

しばらく沈黙が続いて、ご住職はいきなりこう言われました。
「浄土真宗がイヤなら他の宗派に行ってもらっていいですよ。自由です。どこの宗派でも仏教ですから。どうぞご自由に」

 

ご自由にと言われて、「はい、そうですか」とできるはずがありません。

父の一周忌の席で、このようなことを言われるのです。

本当に驚きました。


ご住職は続けて、

「葬儀なんてものは、ビジネスと考えてますから」

と平然と言います。

 

私もカチンときて、だったらビジネスとして、私を顧客と思って扱ってほしいんだけど、と喉まで出掛かっていましたが、言いませんでした。


浄土真宗の看板を背負って、住職という肩書きがつくだけで、自分が偉いんだ、という態度は、いったい何なのか、と思いましたが、これが仏の教えを説く人間なのか、と疑いの気持ちがフツフツと湧き上がってきます。

 

本当に残念な一周忌でした。

 

* * *

 

親鸞聖人が知られたら、どれほど悲しまれることでしょう。

住職としての務めを果たしているとはとても言えません。

 

このようなことでは、どんどん御門徒の皆様の心が離れていくばかりです。

 

蓮如上人が「門徒」とは言われず、「御」の字をつけられて「御門徒」とおっしゃった御心を、この住職にもよくよく知っていただきたいと思います。

 

 

 

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コメント: 3
  • #1

    ケン (月曜日, 26 8月 2013 03:47)

    私ももう直ぐ父の一周忌ですが僧侶を呼ぶか悩んで居ります。自身は仏門に入り勉強したわけでは有りませんが朝夕の読経は行ってます。初盆は自身が親戚縁者の前で読経を唱えました。四十九日と百か日は頼みましたが、以後家族で話し有った結果もう呼ば無いでおこうと成りました、その理由の多数が僧侶への信頼感やビジネスとしての
    言葉は悪いかも知れませんが、やっつけ仕事や有り難みが全く感じられなかったからです。

  • #2

    buddhism (水曜日, 28 8月 2013 11:55)

    僧侶が、ご門徒の信用を失う言動をとっているのは、本当に残念です。
    また、読経をするのが僧侶の仕事ではないはず。
    お経に説かれている仏教の教えを、ご門徒に分かるように話をしなければ、何のための葬儀、法事なのか分かりません。
    お釈迦様、親鸞聖人のお言葉を通じて、教えを聞かれることで、ご門徒の皆さんは元気になられます。
    がんばって生きよう!という力がわいてきます。
    本当の仏教の教えを知っていただきたいと、切に念じ申し上げます。

  • #3

    驚きました (水曜日, 12 9月 2018 09:55)

    前の記事のようですが こういったお寺や住職家族が増えております
    ですから 寺離れが止まらないんでしょうね 
    世襲ではろくに修行もせずに家業として寺に住み続けるために資格を取るだけです。 思いなんて全くないでしょうしお経の意味も仏の教えも分からないと思います残念です 日本の仏教は明治から世襲ですから 出家者が少ないのはそのせいです